BearLog PART2

暇な中年の独り言です

マルクス

 別にどうということはないんだけれども、ウーバーやリフトの運転手がストやっているというニュースを聞いて、インターネットは古典的な資本主義を先鋭化させるツールに過ぎないのだということを改めて認識した。

 インターネットが個人をエンパワーして云々、ということが90年台後半に巷で喧伝されたが、それは大きな間違いで、インターネットにより社会の分断は進み、そして富の分配についても著しい一極集中化が進んだことについては多言を要すまい。

 ということで、マルクスなんだと思う。結局、資本の型が時代に応じて色々と変わっていくとはいうものの、基本的には資本を持つものが労働者を搾取するという構造に何ら変化はなく、単に資本家からのおこぼれをもらったに過ぎない労働者が、株価高騰の暫しの夢を見たところ、気がつけば酔も冷め、自分の労働力がいかに搾取されているかをしったというオチ。

 あまりに典型的過ぎて笑える。いやもう笑うしか無い。

 かつて自分も(いやいや今の自分も)結局は資本主義の片棒を担いでいるわけで、今更暴力革命に時計の針を戻す気もないけれど、今後は何か新しい分配システムを構築していかない限り、所謂「人間(古典的な、フーコーが消滅を予想したもの)」は本当に消滅していくだろう。

 ま、人間なんて消滅してもいいもの、なのかもしれないけれど。