BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 久しぶり

「久しぶりです」
「ご無沙汰しています」
 等々、長いこと会っていなかった友人・知人と顔を合わせたり、メールのやりとりをするときに必ず言う言葉である。ここ最近、手の込んだスパムメールだと「ご無沙汰しております」なんてタイトルで送ってくるから、思わず開いてしまったりするのだが、開くと「即アポとれます」みたいな出会い系の有り難い(笑)お誘いだったりすることもあるのだが。
 今の会社にご厄介になるまで、私は巷の雑誌にちょろちょろ文章を書くことで喰っていた。当然、生活はかつかつだし、遊ぶ金欲しいときには蓄えを取り崩してやってきた。別に膨大な予算を持っているわけでもないし、よい友人には恵まれていたが、強力な人脈があるわけでもなかった。まあ、社会の底辺に近い場所にいたわけである。
 今の会社にご厄介になってから、稼働していない時間にもお給料が支払われるようになり(とはいえ、けっこう働いていますよ、さぼってはいませんから)、生活も安定したし、それなりの仕事を任され、一応成果とかを出している気が、本人的にはしている。まあ、他の人からするとそうは見えていないのかもしれないが……。
 弱小文筆業をしていた時期でも、連絡をくれて、一緒に飯を食ったり、自転車に乗って遊んでくれたり、果ては一緒に文章を書こう、仕事をあげようと、何やかんやとかまってくれた方々も沢山いた。そういう人とは「ご無沙汰/久しぶり」系の挨拶抜きで付き合える関係を維持している。喜ばしいことである。
 そうでなくても、久しぶりに会って喜ばしい人々もいる。仕事の利害関係抜きで、純粋に私が個人的なリレーションを維持したいと思っている人々がそうである。そういう人々と「久しぶり系」の挨拶をすることは喜ばしいことだ。
 しかし、私が忌み嫌うのは、私が個人的なリレーションを維持しようと思える人々ではなく、かつ、私が社会の底辺に位置していたときには何の連絡もなかったのに、今時分になって、何の関係か(属する業界が同じだからか?)、何の因果か、私に連絡を寄越す人々の厚かましさである。

 はっきりいってお断り(笑