キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/02/09
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とりあえず数日前、新幹線の中で読み終わった。
まあいいんだけどさぁ。というのが実感。というのも、ここ最近、森有正の下記の本を読んでから、「体験」「経験」について割と真面目に考えているため、と言うべきか。
- 作者: 森有正
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1970/11/16
- メディア: 新書
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何度もつぶやいているんだが、この森さんの本はとおってもインパクトがあった。結局、「経験」というのは最初言語化できず、言語化できない「経験」を言語化することによって初めて認識の範疇に入るというか、そういう自分自身のコアに迫るような「経験」をすることによってしか、個人が深まり成熟していくということ。それは上っ面な経験が多い自分には非常にインパクトがあったわけです、はい。
しかし、佐々木氏のように、こう楽観的に「キュレーション」を語られても、それは単なるテクノロジーを含めた「情報の流通のあり方」でしかなく、「情報」というものの本質を見定めることとは違う思索であると言わざるを得ない。
だから、今の自分にとっては、「まあいいんだけどさぁ。おれ、今あんまりそんな気分じゃないんだよね」ということになっちゃうわけです。内容についてどうこう言うことはないし、ひとつの表層的な現象としては、そういうことはあるでしょう、でもね、という「気分」。
もっと、インターネットや電子メディアがコミュニケーションが有り様にどういうインパクトをもたらすのか、そういうことを真面目に思索したい、というのが今の気分である。
だから、まあいいんだけどさぁ。という気分。誤解のないように言うと、あくまでもそれは今の気分の問題です。現象のルポルタージュとしては、まあそういうこともあるでしょうと思う。