BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 一日を費やして

 この前のエントリでも申し上げたように、例の「ゼロアカ道場」第一回の選考に行ってきたわけですが、結果を最初に申し上げますと、お陰様で無事に評価Aを頂戴し、第二次選考に進めることになりました。関係者各位に厚く御礼を申し上げます。懇親会まで含めると丸一日を費やして、何とか結果が出たので、良かったかなあと思っております。次回の選考会は5月17日(土)だそうです。集合は東京駅らしいので、何やらフィールドワークでもあるのではないかと楽しみにしております。
 2000年以降の小説を何か一冊持ってきて下さいという指示が出ていたので、私は2000年代で読んだ唯一に近い「アサッテの人」を持参したのですが、実は自分が持参した小説についての評論を提出する、という単純なものではなかったわけです。正確に問題をこちらに書きますと。

参加者持参の50冊から自分以外の1冊を選び、自分が持参した小説との関係性について、全角1000文字以内で述べよ

 というものでした(笑) 道場主の東氏によれば、「自分の好きな本の批評ばかり書いているわけにもいかないし、短時間で書くという能力を見させて頂く(うろ覚えなので、この言葉通りではないと思うが、趣旨はこんなかんじでした)」とのことで、かつて職業ライターとして1年間くらいを過ごした私にとっては、短時間で(言葉は悪いが)何かをデッチ上げるという作業は、実は得意技、だったりするのでありました。
 対象とする小説を選ぶ作業については、くじで厳正?に抽選され、順番が割り当てられます。私は最後の最後になってしまったので、ほとんど選択の余地はなく、小川糸という人の「食堂かたつむり」という作品を書くことになりました。著者も知らないし、当然のことながら書店で手に取ったこともない小説です(苦笑)
 なので、まず最初にやったことは、amazonで書評をチェックすることでした(笑) 二人くらいレビューしている方がいて、そのどちらも高評価。amazonのレビューにあらすじも書かれていたので、本当にラッキーでした。このレビューとあらすじを頭に入れた上で、一時間かけて超斜め読みをしました。この「食堂かたつむり」ですが、意外と面白かったです。楽しく斜め読みができました。いや、これ、意外とオススメの小説です。
 後は、ロジックの組み立てに30分くらいかな、後はひたすら書くだけです。ライター時代に鍛えたので、書く速度には非常に自信がありましたので、何のかんので制限時間の1時間前に終わっていました。本当なら、もっと何度も何度も推敲を重ねていかなければならないのですが、前のエントリでも書いたように、一度書いてしまったものを修正するのは、最低限はやりますが、原則としてあまり好きではないので、そのまま放置。これは多分プロとして生きていくとするなら、私の最大の弱点の一つではないかと思います。
 最後にCD-Rにやいて、提出し、5時45分に合否の発表があるので、再度集合ということになりました。
 合否発表ですが、A、B+、B、B-、Cの5段階評価。Cの方だけが残念ながら落選ということになり、確か27名の方が第一次選考を通過していたはずです。さすがの私でも読み上げで合否が発表されるときは少々緊張しました(笑) 自分の合否が分かったときにコメントをすることになっていたのですが、いやぁ意外と緊張して情けないことを言ってしまいました(苦笑) その手の反射神経には絶対の自信をもっていたのですが、だめでしたね。
 合否発表の後は懇親会でした。懇親会では、自らの年齢を再確認し、参加者の方々の若さに圧倒され、ほぼ壁の花というか、壁のおぢさん状態でいたところ、「Blog読んでます」という方に話しかけて頂き、少々会話をさせて頂きました。知らない方から、この駄文を読んでますと言われるのは、本当に衝撃に近く、何だかつまらないことを沢山喋ってしまい、いやぁ、本当に申し訳ありませんでした。
 とまあ無事に終了したわけです。
 はっきりいって、今回の選考、私は非常に運が良かったのだと思います。「食堂かたつむり」があたって、あらすじをamazonでチェックし、斜め読みをした瞬間に、ロジックがほぼ瞬時に頭に浮かびましたので、それは私の能力というよりは、「かたつむり」と「アサッテ」の組み合わせ故のものであり、それはまさに一筋の僥倖のようなものに過ぎないと思うのです。「かたつむり」を持ってきて下さった方に、本当に心から御礼を申し上げます。
 とはいえ、非常に楽しい道場でした。第二回目も思いっきり楽しんでこようと思います。まあ、そろそろ能力がないという馬脚も現すことになるかとは思いますので。
 もう一度、関係者各位、参加者各位に心から御礼申し上げます。楽しい一日になりました。

食堂かたつむり

食堂かたつむり