BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 カンボジア旅行記 Day1

  • 前口上

 さて、先日こちらにご案内したように、カンボジアへ行ってきました。
 そもそも行った理由というのが、極めて単純で、「アンコール・ワットを観てみたい」という子供じみた欲望が、旅行嫌いの私の重い腰を上げさせたわけです。なので「カンボジア」と言ってはみても、はっきり言って、「カンボジア」の一都市「シェムリアップ」という街に、合計四日半くらい滞在しただけという、数字的な事実だけ見ていると極めて貧弱な旅行紀になりますし、私自身、クメール文化やカンボジアの政治状況に対する洞察力は極めて乏しいので、あまり面白いものが皆様の前にご呈示できるかどうかは、まったくもって自信がない、と最初の申し上げておきます。
 これで私の方もお気楽に筆を薦めることが出来るというものであります(苦笑)

  • 出発当日

 中の上、もしくは上の下といったランクに位置する我が家でありますから、例によって、航空券は格安で(笑) しかも10時過ぎに成田発という便で、けっこうな早朝発ということになっておりました。その結果、逆算していくと、始発のNEXに乗るということになってしまいました。
 そういうわけで、ばたばたしていたせいか、例年のような「年末だ!」というような恒例の感覚もとくになく、淡々と過ぎた様な気がします。
 成田空港ではお正月を海外で過ごす人でごった返しているかと思ったのですが、案外チェックインから何からさささっと済み、あっさり搭乗。ただ、前日に現金を下ろしていくのを忘れていたので、ATMを使って現金を下ろすのにはちょっと手間取りましたが(笑)
 ということであっさり飛行機に乗り、一路、ホーチミンへ。ホーチミンでトランジットなのです。
 お恥ずかしい話なのですが、これが私にとってのベトナム初上陸となりました。
 妻の方は何年か前にベトナム旅行を楽しんでおり、相当なベトナムファンであることから、今回の旅行でも、ハノイホーチミンで一泊、というプランもなくはなかったのですが、アンコールワット観光に集中ということで、わずか数時間の滞在となりました。
 ホーチミンの空港ですが、これといって特筆すべきものはありませんが、ただ旧宗主国がフランスだったせいなのでしょうか、空港の中を見ただけでは、独特な色遣いが好印象でした。これはカンボジアでもそうなのですが、昔から「粋」を売りにしてきた日本の方が、アジア諸国と比較して、公共建築などでの色遣いのセンスが劣っているような気さえしてきます。

 ホーチミンから一時間ちょっとくらいで、あっという間にアンコールワット観光の門前町シェムリアップ国際空港に到着。飛行機のタラップを降りると仏教系の寺院にちなんだスタイルのかわいらしい空港ビルがお出迎え。花壇などもあって良い雰囲気なんである。空港からタクシーで予約していたホテルまで20分くらいだろうか。現地時間でもう7時近かったので、当然街灯なども少ないから、暗い。その暗い中、地元の人々がノーヘルで乗っているバイクが沢山。スーパーカブだの原付だの。かなりな数だ。
 ホテルは「Hotel De La Paix」というところ。後にガイドの人から聞いたのだが、ヒデがカンボジア滞在中にこちらのホテルに泊まったとのこと。サッカーの試合のチケット(よく分からないのだが、ガイドの人がそう言っていた)を地元の子供に大量に買ってあげたのだそうだ。さすがお金持ちはやることが違う。
 かんじんのホテルの中身の方だが、東京ではパークハイアットを定宿にしているヒデ様が選ぶだけあって、モダンなかんじで仕上がっており、こてこてのコロニアル調などがちょっと苦手の私にとっても好感度は高い。白を基調とした内装もイヤミなモダンさとも極端な民芸調とも無縁な独特な空間に仕上がっている。
 夕食はこのホテルのメインダイニングである「Meric」というところで食べることにした。飛行機で十分に疲れていたので、どこにも出たくなかったからだ。それに、このホテルのメインダイニングは、旅行ガイドではかなり評判が良かったので、ちょうどよいかと思ったのだ。
 食べたメニューは日替わり定食(笑) まあ直訳するとそうなるでしょ。ただ日本的な「定食」というところからはほど遠い。クメール風なんだが、懐石テイストを盛り込んでいるらしく(ガイドブックによれば今のシェフには日本滞在歴があるらしい)、ポーションはかなり小さめ。このポーションは日本女性にはちょうどいいだろう。甘酸っぱいような味付けがベースだが、香菜などの香草の香りが口の中一杯に広がっていく様はなかなか圧巻だ。堪能した。
 カンボジアというのは、アンコールワットという特殊な遺跡を用いて、観光などをベースにした復興を目指しているというのが、実感として分かる気がした。

 明日に続く。