- アーティスト: スマッシング・パンプキンズ
- 出版社/メーカー: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)
- 発売日: 2007/07/11
- メディア: CD
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率直に言うと、「悪くない」けど「何か違う」というかんじ、である。
私にとってSmashing Pumpkinsは、「ノイジーなのに静謐」「激しいのにナイーブ」という矛盾する要素を無理矢理ひとつの楽曲に押し込めているという、「矛盾」の塊としての音「そのもの」だった。しかし、この記念すべき復活第一作は、全てに平仄があっており、何の矛盾もない。パンキッシュでノイジーな音が、平板なメロディを彩っている。悪くない。でも、心からいいと言えないのは、そののっぺりとした皮膚感覚、ざらざらとした「矛盾」が音の中に押し込まれていないからだ。
期待していたのだが、ううむ、心から良いと言えない。メンバーの葛藤、音楽性の違い、等々を全て圧縮して押し込めたのが、そもそものスマパンだったと思うのだが、このアルバムでは全てに平仄がとれていて、のっぺりとした無矛盾な音が平板に流れていく。
悪くないのだ。でもスマパンを、その「矛盾」故に愛していた私からすると、ちょっとなぁという作品だ。