BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 オランダ戦

 実は私はかなりのオランダ好きである。快足ウィングを左右に置き、がんがんに攻めまくるオランダのスタイルがことのほか好きなのだ。合理的でいながら、妙に勝負弱く。芸術的なゴールにこだわりながらも、たまに大ポカをして手の中の勝利を逃してしまう。いやはや、彼らのサッカーは本当に愛すべきサッカーだ。
 フル代表同士での試合はこれが初めてなんだそうで。
 どうひいき目に見ても、我らが代表との実力差はかなりあるから、そんなに恥ずかしくない試合をしてくれればいい、とだけ思っていたのだが、前半は比較的しっかりやれたように思う。これは予想外に良かった。
 やはりコンパクトなパスサッカーについては、脚が止まらない限り、守備意識さえ統一されていれば、日本は対応できるってことなんだろう。でも、オランダって、強力フォワードもいるわけで、いざとなると中盤省略するプレーだってできない人たちじゃないしなあ、などと思いつつ前半を見終わる。戦略のオプションは豊富極まりない。
 これでスコアレスドローだったら、オランダ国民は納得しないだろうなあなどとも思う。
 後半、本田投入。とはいえ、見せ場なし。
 オランダらしい、ペナ付近のきれいなパスから先制点を奪われる。松木さんはしきりとハンドだと言っていたが、まあそれはどうでもいい話。そもそもアウェイだし。
 その後、運動量の落ちたところでぽっかり空いた中盤をきれいに使われ、結局終わってみれば3点を献上してしまい、最初に思っていた通りの試合になった。
 結局、パスやシュートの「精度」の差こそが明暗を生むのだという、当たり前のことに気付く試合であった。中盤をしっかり押さえた前半はともかく、疲労からか中盤でのきまじめなプレスが終わった瞬間に、敗戦というブラックホールがぽっかりと口を開けていたってことだ。どんなに守備網を整理したとしても、点が入らないとサッカーは勝てないよなあ。当たり前の話なんだが……。
 何度も言い古されている言葉だが、サッカーというのは点をとるゲームなんだがなあ。