BearLog PART2

暇な中年の独り言です

日記(20230910)

今日は社中の発表会。自分の出番は、「敦盛」の素謡(ワキのお役を頂いている。出番少ないけど)、「経政」クセの連調(準備不足も著しいが、一度厳島で舞った曲なので、何となくだけど感覚が残っているので、その感覚頼り)。そして、最後に「花月舞囃子と続く。

いつも陽先生に着付けていただくのだが、舞囃子が随分先になるので、楽屋にいる人々に教えていただきながら、自分で着付けをしてみる。何かしゃっきりこない。やはり発表会のときはきちんと先生方に着付けてもらわないとだめだなあと思うことしきり。まあ素謡と連調まではこれでいくか。舞囃子の前には直してもらおうと思った。

「敦盛」素謡は「男子有志」ということだったので、20名を超える大世帯。そろうのかなと不安を感じつつ、後ろから場を圧倒するすごい声が。先生だ。明生先生が地頭で入ってくださっている。この圧倒的なパワーでまとまった、というかんじだろうか。自分の出番はソツなくこなせたかな。

「経政」連調は、準備不足なので仕方ないけど、致命的なミスはなかったように思う。相変わらず覚えてないし、音は汚い。とほほ、なかんじだ。

途中楽屋で社中の大先輩が「花月」の能を勤められたということを知り、本番に役立ちそうなTIPSを色々教えていただく。物着のところで中啓の位置を確認しておくといいよ、とか。それから「さっと捨てて」の拍子のところ難しいよね、とか、その他色々。すごく参考になった。

さて。ということで「花月舞囃子。着物をもう一度先生に着付けていただき、気合だけは十分。

結果はどうかと言えば、自分としては、今の段階ということを考えれば、「まあよし」と自分で自分のことを褒めてあげたくなるようなかんじ?と言うのは言い過ぎか。それはともかく、自分が今の今でできることをやれたというかんじ。満足には程遠いけど。

囃子方地謡の音をきちんと聞け、自分の感じた拍子とうまく合わせていくということが、今まで一番うまくできたような気がする。舞台の上を飛び交う音をきちんと聞き、それに対して自分の舞をあわせられたところは一応進歩なのではないだろうか。

それから、ここ最近ずっと凝っている「胸骨制御」を意識して型を作ってみたり、ハコビをしてみたり、ということを試してみたんだが、まだまだだなあ。特にハコビは自分の理想はすーっと銀の玉が何の抵抗も感じさせずにすーっと転がっていくかんじ。そのイメージをここ最近の理想にしているんだが、その理想からはまだほど遠い。まだまだ。

精進精進。

とはいえ、まあまあ満足。

最後に東北大の「経政」を舞囃子を見に来てくれた友人夫婦と一緒に鑑賞。自分も厳島の桃花祭で舞った曲なので、見ているとシテの気持ちが分かるし、面をかけたときの視界に映るものも想像てきてしまい、涙が出そうだ。嗚呼あの感動は今シテの彼女は感じているんだろうなあと思うと、本当に涙が出そう。感傷だけではない。

後席も楽しかった。二次会まで出て電車で帰る。よい一日だった。