BearLog PART2

暇な中年の独り言です

1月14日 初会を迎える

 初会を迎える。

 朝6時起床。のんびり風呂に入って紋付をバッグに入れて舞扇だの足袋だのタイツ(パッチのかわりに最近はバレエの男性用タイツをはいている。これがなかなか具合がよい)を詰めたりして、予定通り8時半に家を出てセルリアンタワー能楽堂へ向かう。体調はまあまあ。むしろ良いほうかも。

 今回は10時開始だから、初っ端が我々の「船弁慶」。しかもワキ(弁慶)のお役を戴いた私から会が始まるという、なんだか荷が重いんだか軽いんだか。最初はシテとワキのセリフの応酬、けっこう長い。しかも金曜日にあちこと読み間違えて先生にえらく怒られた。「節回しを間違うのは許せるけど言葉の読み間違いは、会でやったら高い酒をたかるよ!」と脅されていたせいがあったのか、なかったのか、一応つつがなく終わったといえば終わった。素謡についてはやればやるほど難しさが身にしみてくる。いや能楽に果てなしとはよくいったものだ。

 次は仕舞、「花月」クセ。厳島の本番も近くなり、能と仕舞での違いがないクセがいいでしょ、ということで今回はクセ。自分としては金曜日の稽古で出てきた修正ポイントに加えて、胸骨を上向きにすることで背骨と骨盤の位置を整え、自らの体重を用いて移動するということを心がけて動いてみたのだが、うまくできたかどうか。。。特に先生からは、「少し上により過ぎている」というご指摘は受けたものの、それ以外のご指摘はなかったので、今の今ではよく仕上がっているのだ、というふうに理解しておこうと考える。

 次が「経政」の素謡。これは自分と同じように4月の厳島神社御神能で「経政」を出される社中の先輩がいらっしゃるので、その方がシテ。「経政」は本当に自分にとっては思い出の曲で、今でもシテ、ワキ、地謡等々我ながらびっくりするほど覚えている。

 いやはや。

 楽しく歌えてよかった。

 次が連調「玉之段」。中盤くらいから微妙に怪しくなってくるのだが、周りの方々の「気」を感じて即座に反応して打てたので、大事故にならずに何とか完了。助かった。

 最後は社中の重鎮の方が最近亡くなられたので、その方の追善の意を込めて「江口」を男性有志で謡う。先生が地頭で入ってくださったのでリラックスして歌えた。しかし「江口」は難しいけどいい曲!みんなで歌えてよかった。

 最後は後席。二次会までご一緒してご機嫌で帰宅。

 さて厳島神社御神能に向けてさらに精進しなくては!と否が応でもモチベーションは上がる(というか、上げざるを得ない)。