BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 東京ザヴィヌルバッハ@ピットイン

 個人的に、東京ザヴィヌルバッハの音はけっこう好きである。ちなみに一枚しかアルバム持っていないけど(苦笑) 私が持っているアルバムは「VOGUE AFRICA」であるが、これを聞く限り、有機的なリズムが意図的にエレクトロニクスの手によって分断されており、その有機的なリズムと敢えて無機質にパッチワークしているところの切断面が面白いなあという実感を持っている。
 ライブでもそれは変わらず、坪口によってシーケンサーから叩き出されるリズムは、ヒップホップや普通のエイトビート等々をベースに、それらが持っている有機的な「リズム」としての繋がりを、一度分断されるかのような処理を受けていて、それに加えてnumbのダブ処理で歪んだ音空間が心地よく響く。
 その中に、非常に「具象的/有機的」な菊地成孔のサックスが絡みつき、リズムの狭間にふと現れる肉感的なフレージングにちょっとはっとしたりする。前半最後がマイルス・デイビスの「Shout」。このいかにも80年代のリズムは、ほぼそのまま再現されていて、そこのところだけは妙に懐かしく感じてしまったのは、まさに私の年齢故なんだろう。後半最後は、ウェイン・ショーターのカバー(「Predator」だったか。綴りかなり怪しい)。カバーの趣味もなかなか楽しい。
 アンコールは、11日に他界したジョー・ザヴィヌルに捧げる意味で「8:30」。MCで「しんみりした曲がいいかな」みたいな発言があったのだが、個人的にはあまり「しんみり」しているかんじはしなかった。
 12月29日にもまたライブがあるらしいので、行こうとは思っていますが、押し迫っているので、どうなることやら……。

ヴォーグ・アフリカ

ヴォーグ・アフリカ

Man With the Horn

Man With the Horn