BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 サロン

 「サロン」といっても美味しいシャンパンではない。色々な人が集い、談論風発な場のことを、ここでは言っている。
 昨日の宴席は、私の銀行時代の友人を、別の私の友人にご紹介するというタテツケになっていたが、非常に面白い議論が展開され、久しぶりに知的好奇心が満たされた感じがした。こういう高揚感は非常に久しぶりである。四人四様な立場からの発言は、交通事故を引き起こしつつも予定調和ではない、創発的なプロセスを経て、次なる仮説を作り出してくれたように思う。
 まさに「サロン」だった。奇しくも一人の友人が「自分はサロンの主人になりたい」という発言があったことから、なおのことそういう「場」をみなが強く意識したってこともあるのだろう。
 こういうことを定期的にやっていかないと、老化が加速化してしまうので、是非またやりましょう。何卒よろしくお願いいたします。
 その中で、個人的に非常に興味深かったのが、「株主を最重要視する経営は古いパラダイムだ」という指摘が出たときの、私の「心情的な」違和感だ苦笑
 私自身、もはや経営者でもないし、公開企業の雇われ経営者だったのはわずか三年とちょっとだったにもかかわらず、自分自身が何のかんの言っても「株主」と「企業価値」を、軸として意思決定をしていたせいなのか、「古いパラダイム」と言われた瞬間に感じた、どよんとした気分は、自分自身にも驚きであって、この「どよん」とした気分の正体が掴めずに、躊躇したことも新鮮だった。
 自分は、そんなにも資本主義の奴隷であったのかということに対する気付きかもしれないし、私生来の性質として、「すべてを高次元でバランスさせることが重要だ」という八方美人的な部分が違和感を感じているのかもしれないし、自分としては、その「どよん」はあまり覗き込みたくないものではあるが、一度その深遠を覗いてみようと思ったりした笑
 やはり公開企業である以上は株主と向き合うべきだし、株主を無視するくらいだったら、企業は公開をすべきではないという考えにはいささかの揺らぎもないし、自分がそのポストに再び就くとしたら(可能性は非常に低い)、株主、社員、債権者等々のステークホルダーの利害を高次元でバランスすることにストラッグルしたいとは思う(できるかどうかは別だが)。
 それはともかく、昨日は本当に面白かった。引き続きよろしくお願いします。