浅田彰【セゾン文化を継ぐ者は誰か】 - Linkis.com
こんな浅田彰の文章を発見。80年代セゾン文化について。以下引用。
そこでは、世界中で話題になっている舞台や映画や音楽に触れ、世界のどこよりも簡単に前衛的な美術書やレコード/CDを手に入れることができた。私はちょうど1975年に大学に入ったのだが、私や私以後の世代が西武/セゾン文化にきわめて多くを負っていることは、率直に認めておかなければならない。
引用終わり。
なるほどと思う。80年代の自分の知的活動を支えていたのはリブロであり、ウェイブであり、そういうところに多くを負っていたわけだ。インターネットもない時代だし、情報をとるとすれば、セゾンや当時のタワーレコードのようなイケてる(イケていた)流通業、くらしかなかった。
今やインターネットであちこちの情報をちょっと頑張れば直ぐに手に入るわけで、イケている流通のような目利きな人々を経由しなくても素人衆がアクセスできる世界がほぼ実現?している(と、言い切っていいのか悪いのか)ような気がする。
消費社会第二幕目を前にして、堤清二は亡くなったということか。もし彼がご存命で、今の今を見て、何を呟くかは知りたいところだ。永遠に叶わぬ願いではあるが。