BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 総会本番

 今年も株主総会の当日になった。この会社では四回目の総会、である。
 今日は、自分が持っている一番高いであろう黒いスーツを着て、丸善で誂えた白いダブルカフスのワイシャツに、スタッズを付ける予定だがまだ付けていない黒い細身のソリッドタイ。考えようによっては、チンピラみたいだ。コンタクトは止めて、黒縁の眼鏡をかけてみた。眼鏡をかけると、アホな私の顔でも、ちょっとは賢く見えるらしい、からだ。
 自分としては、それなりに感慨深い。これで個人的なリスクプロファイルは大きく落ちるのだが、今までやってきた仕事の総決算のような気がして、何とも言語化できない不思議な感情を感じたのは事実だ。
 長いエスカレーターにのって会場に行く。
 大きな窓から春らしい陽射しが差し込んでくる。
 その陽射しを見ながら、三年間の冒険らしきものが一段落ついたという安心感と寂しさが交互に訪れる。

 総会自体は9つの質問が出たが、1時間30分弱で終了。
 引き続き、厳しくも暖かい叱責を多数頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
 関係ないけど、大手町を同僚と一緒に回遊していたら、友人に会った。大手町界隈を歩くと誰かしら知り合いに会う。久しぶりに会う友人だと自分の境遇を説明するのが大変なのは、あまり変わっていない。落ち着かない人、なのだ。
 同僚の打ち上げをパスさせて頂き、早々に家に帰る。今日は妻と一緒にいたい気分だったからだ。妻が牛肉を焼いてくれ、丸善で買った赤ワインを開けた。大したことではないのに、乾杯した。

 そういうものだ。