BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 長期的にみれば、我々は皆死んでいる

 James Brown
 赤塚不二夫
 そして忌野清志郎
 みな鬼籍に入っている。
 自ら思い入れのあった誰かが亡くなる度に、私はいつもこう思う。


「長期的にみれば、我々は皆死んでいる」


 この名言に多言を要すまい。ケインズの名言である。そもそもケインズは全然違う文脈でこう言っているのだが、その文脈に触れると長くなるので、ここではあまり触れない。要するに、マクロ的に見たら、我々は皆死んでしまうのだから、目の前の危機に対処する方法を考え実行すべきだということ。だったと記憶しているが、逆にマクロ政策をとったとしても、それは長期的な死を考えると、決定的な解決策にはならないという裏の意味もあるような気もしないでもない。
 まあいいや。
 ケインズにしても、前述の彼らにしても、DNAもしくはミームは、肉体は滅びたとしても、何らかの形で生き残っていくのだろう。それが文化というものだ。だからきっと、大丈夫なのだ。逆にご本尊が死ぬから分派もでるけど発展もするし、高度化もしていく。
 ケインズの名言に無謀と知りつつ、付け加えよう。


「長期的にみれば、我々は皆死んでいる。しかし、その『魂』のようなものはきっと受け継がれていくに違いない」


 『魂』というと茫漠としてしまうが、要するに『ミーム』みたいなものだろう。人事評価などで用いられるある種の『コンピテンシー』と言えるかもしれない。意志決定の際のオプションの集合として、ある種の傾向が見られるということだと思う。
 あらためて、日本一のブルーズマンの死に合掌したい。