BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 労働者は二つの側面を持つ

 全然話が飛んでしまうのだが、柄谷行人の「世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)
」を読んでいて当たり前のことなのに、四十二歳になって知ったことがある。労働者は自らの労働を資本家に売却すると同時に、他の資本家に対しては貨幣保有者として、消費者として立ち現れる、ということ。すなわち、資本の運動は、労働者が労働力を売り、貨幣を受け取り、その貨幣を元手に商品を買うという「買い戻し」を行うということなのだ。労働者は二面性を持っている。一つは生産過程において、もう一つは流通過程において。
 これってあたりまえの話なんだが、今の今になって知った。目から鱗だった。というか、自らの愚かさを知る。