BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 キカイダー

 昨日、帰宅して夕食終了後、だらだらとザッピングをしていたら、BSで石ノ森章太郎特集をしていた。
 なんとなんと、テレビ版「キカイダー」だの「ロボット刑事K」だの「イナズマン」だのを、解説を交えながらやっており、そいつをだらだらと見てしまった。
 「ロボット刑事K」ってこんなにショボかったっけ?というのはあるが、「キカイダー」にしてもすごく丁寧に作っている感が満載で、ジャリ番にも魂込めて作っているような気さえしてきて、非常に感動してしまった。それが時代というものなんだろうか。
 もともと、漫画家としての石ノ章太郎は実はあまり好きではない。絵が好きではないのだ。何で好きではないかと聞かれても困るのだが、どうにもあの絵は好きになれないのだ。とはいえ、「仮面ライダー」から「サイボーグ009」から何から、我々の世代としては、石ノ森氏の漫画で育ったようなものであり、その功績は大ということなんだろう。
 考えてみれば、どの作品も「ロボット」だったり「サイボーグ」だったり「改造人間」だったり、そもそも通常の「人間」というパラダイムではくくりきれないような存在が唐突に現れて、これまた世界征服を狙う唐突に現れた集団と血で血を洗う戦いを繰り広げるという話がほとんど。その戦いに巻き込まれるごくごく普通のスナックのマスターとか同級生とか……。非日常と日常が分かち難くハイブリッド化してしまっている光景は、今思い返すとちょっと不思議だ。それはリアリズムというものでもないし、SFの体裁をとってはいるが、視聴者・読者に「リアル」を担保しているものは何なのか?ということを考えてみると、ちょっと不思議な感じがしたのだ。子供向けだから? いやいや、子供にしても、彼らが「リアル」だと感じる何かがなければ、あれだけハマらないわけだし(かつて自分もハマっていたし)、そのハマってしまうことを誘引する「リアル」って何に依拠しているものなのかがすごく気になってきた。
 リアル? それは情緒面なのか? スタントマンによるアクションシーンなのか? 主人公が使うメカなのか? それとも変身ポーズなのか?
 長考を要するイシューのような気がしているのだが、如何?