BearLog PART2

暇な中年の独り言です

人の縄張りに入らないでほしいなぁ

 以前自分でこんなことを書いている。

http://d.hatena.ne.jp/kumaotaku/20080324/p1

 唐突に思い出し、それについて今の自分の感じを急にまとめてみたくなった。

 結局モチベーションをあげる経営、みたいなのとか、サーバント型リーダーみたいなのが色々と言われているんだと思うけど、誰だっけ、確かジジェクだったが言っていたんだが(どんな言葉だったか正確には思い出せないのだが)、「結局ヒューマニズムだって搾取の方便だろ?」というようなことがあったかと思う。多分ジジェクが言っていたと思う。間違っていたらごめんなさい。ジジェクじゃなくても、きっと誰かが言っていると思うのだが……。
 結局はそうなんだと思う。
 モチベーションが上がろうが下がろうが、結局は労働者が搾取される現実というのは変わらない。ただそれが革命に至らないのは、資本家にしても労働者にしてもお互いのオプションが広がって、労働者も多少なりともリッチになっただけだからだと思う。嫌ならその会社から出て行くし、良ければステイする。場合によってはストックオプションでそれなりに巨額の報酬を得ることもできる。
 社会問題として、そう簡単に片付かないことが多いことも十分に承知はしているが、でも基本的には一人あたりのGDPが上がることによって、労働者は以前(18世紀や19世紀)ほど自らの搾取を感じなくてもすむようになったんじゃないだろうか。そうでもないところも色々あるのは事実なんだろうが、のどかな日本を見ているとそう思いたくもなる。
 でも「搾取」は見えない形で歴然としてあるんだと思う。「搾取」の方法論として、ありとあらゆる経営は存在しているんじゃなかろうか。資本家と労働者の間の本質的な共闘はない、ということは19世紀と何一つ変わってはいないと思う。ただ、ベースラインが底上げされたから、問題にならないだけだ。
 ジャック・ウェルチが言うように、「Control your destiny, or someone will do」(だっけ?)な話であって、これは言葉を変えれば、「搾取しなければ、誰かがお前を搾取するぞ」と言っているのと同値だろう。
 フォーマットが変わっただけで、実態は何一つ変わっていないような、気がする。

 だから、会社のようなところや学校のような集団の中で、色々な方法でモチベーション向上云々と言われるのはあまり好きではない。モチベーションは自分の縄張りなんだから、そこには入ってほしくない。自分のゴーストはネットワークにつなげたくないわけなのだwww
 搾取は搾取、気持ちよく搾取されたからといって、搾取の実態には変わりがないということなのです。自分にとっては。

 だから、今の自分の気分としては、搾取されたくもないし、搾取したくもない、というかんじ。難しいけどねwww