BearLog PART2

暇な中年の独り言です

ご冥福をお祈り申し上げます

数学受験術指南 (中公新書 (607))

数学受験術指南 (中公新書 (607))

数学の歴史 (講談社学術文庫)

数学の歴史 (講談社学術文庫)

異説 数学者列伝 (ちくま学芸文庫)

異説 数学者列伝 (ちくま学芸文庫)

24日に森毅氏が亡くなった。不覚にも知ったのは今日だった。
「数学受験術指南」を読んだのは確か高校性のときか浪人していたとき。この本がなかったら、今の私は「なかった」と言っても過言ではない笑
結局、人生に対して「総論では楽天的、各論では緻密に悲観的」という私の人生哲学を形作ってくれたのは、まさに森先生の一連の著作だったのだ。
自分は、人生における「不確実性」に極めて弱い存在なんだと今でも思っている。しかし、森先生の著作を読むことによって、「不確実性」とどうやって向き合って行くのかということを学んだような気がしている。人生は不確実なことの方が多い訳で、確実なことなんか何ひとつない。だから安心しろ。と、いう言葉で森先生が言っていたということはないが、彼の著作から私が学んだのは要するにそういうことだ。
昔、NHKの若者向け番組(を、恥ずかしい言い方だな)であった「YOU」の企画スタッフのバイトみたいなことをしていたとき、収録のスタジオで一度だけ御尊顔を拝謁したことがある。何だか長い顔だなあと思ったことをよく覚えている。番組の構成上、私が先生に何だかツマラナイ質問をする部分があって、そのツマラナイ質問に対して、先生は「まあええんちゃう」と答えてくださったことをよく覚えている。


「まあええんちゃう」


いい言葉だ。
私も自分の人生は最後では、「まあええんちゃう」と呟きながら逝きたいものだ。
改めて合掌。