BearLog PART2

暇な中年の独り言です

ヴィブラートに悩む

 1ヶ月くらい前から、ついに、まさに「ついに」ヴィブラートが課題の中に入ってきた。ヴィブラートの練習にはいくつかのステップある、とのこと。師匠に言われたままを繰り返すと、

  1. まずは指をゆるめる。ぐりぐり回したりして緊張をとる。
  2. ヴァイオリン本体をギターのように抱えて、ネックを持ち、E線やA線を押さえ、手首を軽く動かしてみる。このとき、決して指をきつく押さえつけない。親指はネックにおき、離さないようにするが、力はいれない。1〜4番指もそう。力を入れない、でも離れないようにする
  3. ヴァイオリンをきちんと構え、E線やA線を押さえ、手首を動かしてみる。このとき、手首は「低い方」にネックに平行に動く。また、ネックに人差し指の付け根は付けないようにする(つけてヴィブラートをかけるやり方もある、とのこと)。指の力加減については2と同じ。
  4. 実際にボウイングを加える。このときに、手首を動かす回数は1回、2回、3回、4回、8回等々、回数を数えてきっちりとやること。

 このプロセスにそって練習をして下さい、と師匠は仰る。なるほど。さすがにヴィブラートがかかるようになってくると、少しはヴァイオリンを弾いているようなかんじになるなあとまだできもしないのに、一人悦に入りニヤニヤ、実際に教わったその日から練習を始めた。それぞれのプロセスを手抜きなく、まじめにやってみる。2や3をやっている限りだとすごくいい感じである。これから、あっという間にヴィブラートがかかるじゃないか、と甘く見てしまったわけである。この何事も甘く見てしまう、というのは私の数多い欠点の中でもかなり最悪の部類に属するものではないだろうか。

 で、実際にボウイングを加えてみたところ、てんてんてんてんw
 あれまあ、ヴィブラートをかけようとする左手の動きとボウイングの双方を意識するあまり、運動中枢のCPUが事実上パンクし、どっちもぐたぐたな動きになって、変な音が出てしまった。
 イメージしていたのと全く違う。要するに自分の体が思った通りに動かないわけである。
 そもそも、ヴァイオリンを初めてから身に染みて分かったのは、「自分の体を思った通りに動かすのはとても難しい」ということだ。人間は誰しも自分の体が自分の思った通りに動かせると過信してはいないだろうか。でもそれって結構難しい。簡単にできるものではない。
 引き続きこのプロセスで練習をしているうちに、実際に曲の中で入れこんで使ってみることになった。
 当たり前だが、やってみると、ぜんぜんきれいにヴィブラートがかからない。
 しかも、ヴィブラートを意識すると、全然別の問題が新たに発生してきたのである。「音程がとれなくなる」ということ。そう。結局、ネックにつけた人差し指の付け根、これがポイントだ。ヴィブラートをかけようとすると、ネックから人差し指の付け根を外した方がきれいに指と手首が動くので具合がいいことになる。で、ヴィブラートを色々な音にかけようとすると、ネックから付け根が離れたままで弾いていくことになってしまった。すると、何が起こったか?
 音程がとれなくなったのである。ううむ、と思ったので、この前のレッスンのときに師匠に相談をしてみた。すると、「音程を探るときには付け根をつけて、かけよう!というその瞬間に離せばいいんです」というお答え。
 目から鱗
 確かにそうだ。付け根をずっと付けておくとか離しておくとか、そう決め打ちするのではなくて、付けたり離したりして機動的に対応すればいいのだ!ということは分かったのだが。
 実際にこれをやろうとすると、アクションがひとつ増える訳で、慣れるまでまだまだ時間を要しそうなかんじである。

 まだまだ先は長いのだったw 早く奇麗なヴィブラートをかけれるようになりたいものだ、