BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 文化的な日々

 私のような者が書くと笑っちゃうようなタイトルだが、今日のメインイベントは、昨日と同じく、柄谷行人氏の講演を、朝日カルチャーセンターへ聴きに行くことだった。
 そもそも、銀行を辞めて、職業的経営者になってから、こういった座学に参加するという機会がほとんどなかったこともあり、昨日同様、今日も、雨脚はそれなりに強いものの気分的には、うきうきるんるん(笑)というかんじである。そもそも、自慢するわけではないが、最低限の努力で、受験競争の中で効率よくそれなりの結果を出した私は、座学で学ぶことは嫌いではない、というか、今となっては会社を経営するよりは全然楽なので笑、大好きと言ってしまっても過言ではない。
 ということで、柄谷氏の講演内容は、前回の東氏のように別途まとめさせて頂く。柄谷氏の講演は、本当に面白かった。
 私と柄谷氏の付き合い(といっても物理的に本当に接触しているわけではない)は、高校生くらいのときに始まる。確か浅田彰か何かが柄谷氏の著作「マルクスその可能性の中心」のことを言っていて(確か「構造と力」の中にあったような気がするなあ)、面白そうだなあと思い、読んでしまったのが最初。蛇足ながら言うと、その頃同時に蓮実重彦氏の「表層批評宣言」や「反=日本語論」を読んでしまい、ががががが〜んとなってしまったわけだ。
 私の根本的な思考方法というと、この頃の柄谷・蓮実の著作や、その後大学で学ぶことになる近代経済学(というよりも、そこで一般均衡論を導き出すために道具として学んだ数学的思考方法か。数学は得意と言えば得意だが、計算能力はそんなに高くない)のフレームワークが主な武器であり、その武器の貧困さは21世紀になってから、さらに目立ってきているのだが笑 ということで、新しい武器を仕入れなければならないのも事実。
 「マルクスその可能性の中心」に関して言えば、この本の言説は、回りくどいながらも暴力的に、マルクスの思想の核心へ迫っていくものであり、その迂回と暴力の美しい羅列は、10代の私にとっては、本当に衝撃的だった。ということもあり、柄谷氏を物理的に見るということも、ミーハーな私としては、非常に大事なことなのだ笑
 ということで、雨の中、新宿まで行き、講演を聴き、そして、菊地成孔氏推薦のイタリアン「プレゴプレゴ」で夕食を食べて帰ってきた。「プレゴプレゴ」は新宿三丁目?になるのかな、雑居ビルの四階にあるのだが、中は小洒落ていて、価格もお手ごろ。夜遅くまで営業しているし、なんか便利そう、なかんじである。
 アボガドと半熟玉子のサラダ、ポテトグラタン、チーズのリゾット(例のチーズをくりぬいたものからサーブしてくれるやつ)、鴨肉に、豚肉の煮込み、お腹一杯になってしまったので、デザート飛ばして、エスプレッソで満腹さん。お供はちょい甘めのスプマンテを一本。大満足で帰宅。
 帰宅後はツール観戦。最後の1級山岳、期待のラスムッセン、最後にスパートするが及ばず、残念。
 というかんじで、三連休の初日は終了した。

マルクスその可能性の中心 (講談社学術文庫)

マルクスその可能性の中心 (講談社学術文庫)

表層批評宣言 (ちくま文庫)

表層批評宣言 (ちくま文庫)

反=日本語論 (ちくま文庫)

反=日本語論 (ちくま文庫)