BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 椿三十郎

黒澤明 没後10年特集」
 ということで、「椿三十郎」をBS2でやっていた。
 もう何度も何度も見た映画であるにもかかわらず、ユーモアたっぷりの演出もあいまって、エンタメここに極まれり!という映画である。しかもキャスティングがあざといの何のって……。何度見てもその印象は変わらない。
 ちなみに昨日は「用心棒」だったのだが、見逃している(笑) まあこれも何度も見たからいいと言えばいいのだが。
 「用心棒」の方が面白いとは思うのだ。
 三船敏郎仲代達矢の好対照な魅力がストーリーと演出の双方相まって非常に光るわけで、「用心棒」の方が、「椿三十郎」よりも、映画的魅力に溢れているような気がする。それに対して、「用心棒」の続編である「椿三十郎」はラストシーンの居合い抜きのシーンと押入に出入りする小林圭樹を見るために見るような映画だと思う。仲代達矢のキャラクターの通りいっぺんで深みに欠けるし、最初で若侍たちに感情移入できなければ、そのまま表面的に流れていってしまう映画のような気もする。入り込めなかった妻は、思い切り隣で寝ていた(笑)
 でも、「椿三十郎」には、「これでいいのだ(by バカボンのパパ)」と思わせる古き良き時代のプログラム・ピクチャーの魅力がいっぱい、なのだ。
 だから、私は敢えて「椿三十郎」の方を強く推したいし、実際に大好きである(笑)