BearLog PART2

暇な中年の独り言です

12月29日 大掃除をする予定が途中でぐずぐずし、後味の悪い日になる

 もっと早くに起きるはずだったのだが、目が覚めたらもう6時半くらいだったので、思いきってそのまま1時間くらいベッドでぐずぐずする。学生の頃に戻ったみたいだ。グズグズにも飽きてベッドから出てジムへ行く。ジムで筋トレ。トーキング・ヘッズの「サイコキラー」のカバーがかかっていたので、もうトレーニングじたいは終わっていたが、最後まで聞いてしまう。誰がカバーしているのだろう? アートスクール的な皮肉っぽさが抑えられて、すっかりロックになっていたけど。

 その後大掃除に注力しようと思っていたのだが、ソファでまどろんでいたら、そのまま落ちてしまい、調子が出ない中で大掃除はほぼカット

 娘が自分の部屋の大掃除をしていて、大量のゴミを出してきており、まだまだ使えるものを大量に捨てようとしていたので、ちょっとキレる。なぜってこっちが苦労して稼いできたお金を湯水のように使ってさらにドブに捨てているように思えたから。

 自分が家族にとってATM以上でも以下でもないことはよく分かっているつもりだが、それでもこのATMにも一応感情があって、理屈だけで動いているわけではない。そう思ったら久しぶりにキレた。晩ごはんや外出をリジェクトし、しばらくベッドで横になって冷静になろうとした。

 自分はずいぶんと長いこと父親のことをバカにしてきたと思うが、でも父が稼いだ金については随分と敬意を払ってきた。学費だって何だって無駄にしたことはないし、使えるものを大量に捨てたなんてことはない。それは自分が幼少期の頃、貧乏だったということもあるかもしれない。それに比べたら自分の責任ではあるが、今の娘の生活なんてお大尽さまだ。泣けてくる。

 そのまま今日はもうぐーたらしようと割り切って、見逃していた「ドライブ・マイ・カー」を思わず見てしまう。

dmc.bitters.co.jp

 遅れること何年か。何を今更なんであるが。

 はっきり言おう。

 何がいいのかよく分からない。比較的単調なシーン、台詞回しをそれなりにインパクトのあるエピソードを積み重ねて飽きないようにして観客の注意を引き続けるものの、で?という感じ。

 短い台詞が繰り返されるような妙なリアリティとそれぞれの人物のバックグラウンドやエピソードに間のギャップが凄く有りすぎて、何に焦点を当てたらいいのかわからなくなってしまうのだ。そのチグハグ感が自分の気持ちをかなり萎えさせて。

 その上、致命的な欠点がある。

 コミュケーション不全をある意味描きながら、結局出てくる女性たちが男性側からみた「都合のいい女」にしか思えないところ。不貞を働きながらも愛情深いふるまいをしてくれる女性? 愚痴をしっかり聞いてくれる女性? 結局それって男性にとって都合のいい女性でしかないんじゃないか。だからここで行われる出来事はコミュニケーション「のようなもの」に過ぎない。

 かように、色々なところでのチグハグ感があまりにひどい。なんであっちこっちで評価されているのかが自分にはまったく理解できなかった。特に最後の方、西島氏が雪の中で心情を吐露するシーンにいたっては醜悪でしかない。

 ということで、色々と後味の悪い日となった。明日は気持ちを切り替えて大掃除だぜ! と自分を鼓舞してみる。