BearLog PART2

暇な中年の独り言です

2月9日 光陰矢の如しとはいうものの、人の記憶は不思議なもので35年の歳月を一瞬にして消し去ることもあり

 母から電柱の工事が10時からあるから立ち会いをしてほしいと言われていたので、今か今かと待てど暮らせど工事の方々ややってこない。どうも今日ではないようだと判断して出社。今日はそもそも押印当番の日だから朝一番から行ってなければいけなかったのをちょっと無理言ってずらしてもらっていたから。

 ということで出社してオンラインミーティングをこなしつつ、押印すべき書類に押印をして物によっては郵送まで行う。これが意外と手間がかかる。そして金曜日なので恒例の現物の実査。現物とはいえ小口現金はもう廃止したので、レターパックしかないのだが、これの残高を確認し、そして今日のメインイベントへ参加すべく一路外苑前へ。

 大学四年生のときに友人と二人で1ヶ月ばかりヨーロッパ旅行をしたのだ。要は卒業記念のバックパッキング旅行である。そのときにベニスで二人組の日本人大学生と出会う。不思議とウマがあって、その後しばらく一緒にイタリアを回る。ベニスとかピサとかフィレンチェとかローマとかを回った。ローマはテルミニ駅の近くのトラットリアで何度も一緒に食事をしたし(うさぎを食べたのをよく覚えている。店のおじさんが美味しい肉入ったから食え食えと言っているのは何となくわかったのだが、何の肉か分からず戸惑っていると、おじさんが頭に両手を乗せてうさぎの耳をやったので「ああうさぎかぁ」と理解したということもあった)、途中フェラーリの本社に寄ろうということでモデナまで行ったりした。フェラーリ本社の社員食堂に潜り込み、フォークとナイフとスプーンを頂戴してきたのだが、それはもうどこかに紛失してしまったようで、手元には見当たらないのだが、それはそれはよい思い出だ。

 ということで、その時の面々とお会いするのだ。場所はこちら。

sakura-aoyama.jimdo.com

 鉄板焼のお店なのだが、肴もあるという。シメはお好み焼きというのがなかなか洒落ている。刺し身と鉄板焼きを同時に食べられる店ってそうはないだろう。

 ということで、あのときの二人組にお会いする。一人はパイロット、一人は家業の社長業というかんじで、皆年相応とはいうものの、何とかみんな(自分を含めて)大学生の頃の原型をとどめていると言ってよいだろう。いや本当に懐かしかった。近況報告、当時の思い出話、いやいや今度みんなでベニスに行こうよ等々、35年の歳月もあっという間に吹き飛んで、本当に楽しいひと時を過ごしたのだった。こいつはそのとき入手した画像でフェラーリ本社に行ったときのものだ。

 いや本当に。懐かしいやら嬉しいやら楽しいやら面白いやら。

 帰り道、思わず笑ってしまったのも一度や二度ではない。自然と笑みがこぼれてしまうのだ。

 ああ、人間ってこういうふうに老いていくんだなとふと思う。そう思えば、老いも悪くはないではないか。

 そんな気分の夜だった。