インターネットの情報がこれだけ便利に使えるようになったのは、「検索」というツールによって、情報一つ一つのメタ情報が扱えるようになったため。メタ情報ってのは、一言で言ってしまえば「Information about information」のことである。その情報はどこにあるのか? そのjpegファイルを撮影した日付とか……その他もろもろ。
要するに、検索結果というのは、「その情報がどこにあるのか」というそもそもの情報を伝える一つの手段だったりする。まさにメタ情報。当たり前だが、情報流が増えていけば「Information about information」/メタ情報も増大する。
現在のところ、このメタ情報を制しているのは、当たり前の話で恐縮だが、googleだったりする。インターネット上に散逸する情報を検索し、自分が欲しい情報がどこにあるのかをまあまあ正確に言い当てる。少なくともテキストについては現段階ではまあイケている。
考えてみて欲しい。
こういったメタ情報があらゆるデータに貼られていったら?
例えば音声。IPフォンなんかのサービスで、音声をテキストベースに変換し、そこで何を語られているのかを自然言語解析で分析し、話の内容を推測。これって十分にメタ情報。それをベースにして、通話した人にピンポイントのマーケティング活動を行うとか。個人がインターネット上にアップしているデジカメ画像を解析し、その画像に映った子供の年齢、性別を推測。これもまたメタ情報。これをベースにピンポイントのone to oneマーケティングを行うとか。
すべては情報に対してメタ情報でマークを付けてあげれば可能になるはず。
そうなると、IPフォンは無料どころでなく、使ってあげている消費者様がキャリアからお金を受け取るようなビジネスモデルになるかもしれない(まさに個人情報を売る感覚だ)。
誰がインターネット上の膨大な情報にメタ情報を貼るのか? メタ情報を制する者は、きっと世界を制するのだ。