朝、通勤電車の中で、「負ける」ことについて考えてみた。隈研吾の「負ける建築」をちょいと読み返して、「負けること」の重要性を再認識し、「負ける」ことの重要さに思いを巡らせてみたのだ。
「勝つ」ということは、ある特定の文脈(コンテクスト)における優劣を競うという人間的な習性に基づいているものだと思う。しかし、「負ける建築」で隈氏が述べているようなコンテクストの「切断」といったことを考えていくと、一つのコンテクストの中での優劣なんかがどうでもいいものになってしまうと思われ、それはカッコいい「負け」方につながっているのではないかと思う。
「勝つ」方が気持ちよいことは明らかだが、「勝つ」ことによって人間がどれだけ豊かになれるのかなんて、しれているのだという見方もできるだろう。「負けること」について、もうちょっと考えてみたい。
- 作者: 隈研吾
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2004/03/25
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