BearLog PART2

暇な中年の独り言です

 つまらんことに怒る

 朝8時から定例ミーティング。その後、取締役会。特に波乱なく終了。あったらそれなりに大変だからちょうどよい。
 午後は社長殿と一緒に投資家訪問IR。最後は某証券会社の会議室で新興のアセットマネジメント会社の方とミーティング。そのまま某証券会社の執行役員の方にご挨拶。
 まあ、いいのだけれども、このご挨拶ミーティングが久しぶりにちょっとムカっときた。細かいことを語るのは憚られるが、まあ要するにこの執行役員の方は「発行体として株主の方々への開示含めてきちんとしろ。我々も『できる限り』御社のことを支援する」ということを我々に対して宣うわけである。
 まあいい。正論だから。その通りである。
 不肖クマおたくとしては、執行役員様については「だから何?」と言いたいわけである。
 そりゃあ、我々は発行体として、常にそういうことを気にかけて経営をしているわけで、日々苦労もしている。敢えて言おう。

 そんなことは分かっているし、証券会社の執行役員の方から、大上段に振りかぶったポーズで、一般論というか何というか、端的に言うと、そんなお説教を聞いているほど、私は閑な人間ではない。

 申し訳ないがそれくらいのことは知っているつもりだ。「有価証券報告書もきちんと作れ」なんて言われたが、そういった開示についても現状の会社の規模を考えた場合、相当精緻に、かつ細心の注意をはらいつつ、愚直なまでに正直にやっているつもりである。開示責任者の私が言うのだがから、間違いない。
 そもそもだ、弊社担当をとっかえひっかえして、継続的な取引を阻害するような要因を作っているのは貴社ではないっすか?というかんじである。そういうことが積み重なると、「できる限り」などという奥歯に歯垢が張り付いたような微妙な言い方に収斂してしまうわけである。
 我々は有る意味、裸に近い状態で経営をしている。大企業的な防護壁が完備した組織とはまったく違う状態(つまりはハイリスクってことだ)で経営をしている。貴社とはとっているリスクが違うのだ、と言いたい。そもそも各種証券不祥事ってのは何だったのか?と言いたい。発行体がとるリスクや、過去の自分の振る舞いに無自覚で、たんに説教垂れるというような暴挙に対しては、不肖クマおたくは怒りを覚える。
 金融というのは事業が発展していく際には非常に必要なものだし、私自身、金融業界出身者である。しかし、「金融」という切り口で、発行体が気付かないブラインドサイドから、有益なアドバイスが出てくるのであればよいが、しかしどうだろう、一般論的なお説教をくらっているほど、我々は落ちぶれてもいないし、そもそも威張る気はないが我々にもプライドがあるし、(たまたまかもしれないが)資本市場においては、そこそこ認められ始めてもいるわけである。もうちょっと勉強して欲しい。
 ま、気に入らなかったら取引は見直せばよいのだが、ちょっと文句を言ってみた。そういう傲慢な身振りを見るにつけ、自分の身を振り返り、落ち度のないようにと気を引き締めなければならないわけである。しくじるわけにはいかないのだ。
 一応、イヤミの二つくらいを口にして、やんわりと怒りを伝えておいた。おえらいさんは嫌そうな顔をしていた。ふん。いいさ、どうせおれはパンクだから(苦笑)

 直帰したのだが、帰宅途上の井の頭線で、銀行時代仕えた課長様にばったり出会う。元気そうだった。
 この方なのだが、私が大阪勤務時代に仕えた方で、随分としごかれた。課長様は今銀行グループのリース子会社で監査部長をされているようだ。当時は有る意味、嫌で嫌で仕方なかったものだが、今となっては随分と感謝している。仕事のやり方をこの人に教わったようなものだ。

 ご挨拶ミーティングに怒り、昔の上司に会う。へんな一日だった。